作者『大脇正彦』さんのEA『Pips Beggar v2.00』を検証評価した結果をご紹介します。
総合評価採点→82点?/(100点満点中)
■検証評価コメント:
『Pips Beggar v2.00』は、評価がちょっと難しいEAです。
初代のPips Beggarが登場した当初から注目し、自分でもリアルトレードで使ってみましたが、何度も不具合修正が入りバージョンアップしてきました。
そして、その度に段々びみょうな感じになってしまいました。
特にv1.02から今回のバージョンv2.00までは、評価が難しいです。
私は使うのを止めています。
まず、Pips Beggarはどの通貨ペアでもプロフィットファクタがかなり高く、最大ドローダウンも低くてとても良いのですが、気になるのはトレード回数の少なさです。
「細かいpipsをたくさん獲りに行くロジック」で、1年間平均で約56回~93回というのはちょっと少なくて、なかなか利益が乗っていきません。
それを補うために複数通貨ペアで同時稼働して、トレード回数を増やしたいのは分かるのですが、
問題はエントリーポイントが少なすぎて、カーブフィッティング(最適化しすぎ)になってしまうことです。
つまり、バックテストやフォワードテストの結果に特化しすぎて、偶然性が強くなってしまい、リアルトレードとの相関性が低くなってしまうことです。
私の基準としては、最低でも10年間で1000回以上(1年間で100回以上)ないと、統計データとしては信ぴょう性が低すぎると思っていますので、ちょっと足りないかもしれません。
(※少ないエントリーポイントで固め打ちして多く見せているEAもダメ)
その他、買いポジションの割合が売りに比べて多く、ちょっとバランスも悪いかもしれません。
また、対象通貨ペアがCHF系の通貨ペアに偏っていることも、偶然性が高まると同時にリスクが大きくなります。スイスの金融政策の変更などによって、好不調の波が大きくなります。
そしてもう一つの問題も残ったままです。
以前のバージョンからですが、
為替市場の開場時刻付近(ヨーロッパ時間の0時付近)でスキャルピング(日本時間の朝スキャ)を行うロジックですので、ただでさえスリップや約定エラー、スプレッドの拡大が影響する上に、
細かいpipsを獲りに行くロジックですので、なかなかテストとリアルトレードとの相関性を取りにくいのです。
詳しくは、Pips Beggar旧バージョンの検証評価ページをご覧ください。
■個別項目評価採点:
プロフィットファクタ:20点/(20点満点中)
最大ドローダウン:20点/(20点満点中)
1年間の取引数:5~9点/(20点満点中)
資産グラフがキレイな右肩上がり:18点/(20点満点中)
売りと買いのトレード数のバランス:6点/(10点満点中)
トレード手法の安全性:8点/(10点満点中)
それでは実際に、EA『Pips Beggar v2.00』の過去10年間以上のバックテストの結果を見ていきましょう。
下図のストラテジーテスターレポートをご覧ください。
・プロフィットファクタ:1.65~3.44
・最大ドローダウン:0.26%~1.05%(資金3000ドル約30万円、ロット0.01の場合)
・1年間の取引数:約56回~93回
・使用通貨ペア:
ゲムフォレックスの場合→CHF/JPY、EUR/CHF、GBP/CHF、USD/CHF
その他のブローカーの場合→CHF/JPY、EUR/CHF、EUR/USD、GBP/CHF、USD/CHF
・使用時間足:全時間軸対応
(↓以下は作者「大脇正彦」さんの説明です↓)
当自動売買ソフトウェアは、ボラティリティが低い時間帯を狙って、少ないPipsを繰り返し拾っていくスタイルでトレードします。
一気に数十Pipsを獲得することは期待できませんが、その分、リスクも限定されます。
リスクをさらに小さくするため、複数の通貨ペアでEAを立ち上げることを推奨します。
尚、当EAは、いわゆるナンピンは行わず、1通貨ペアあたり、同時に複数のポジションを保持することはありません。
【バージョンアップ情報(Pips Beggar→Pips Beggar v1.01)】
皆様にご利用いただいておりました「Pips Beggar」が、この度、「Pips Beggar v1.01」として生まれ変わることになりました。
変更点は、下記の通りです。
・従来、トレード終了後のポジション整理の時間が1分(1:59:00-1:59:59)でしたが、大幅に延長しました。(1:59:00-23:59:59)この変更により、2:00を過ぎても延々とポジションを持ち続ける現象が、ほぼ回避されます。
・注文時の許容スリッページをパラメータ(slippage)で設定できるようにしました。
・トレード開始時刻を0:05から 0:10に変更しました。この変更は、デモトレードにのみ影響します。
【バージョンアップ情報(Pips Beggar v1.01→Pips Beggar v1.02)】
Pips Beggar v1.01には、約定拒否された後に、MT4のサーバーに多大な負荷をかけ、ひいては、不利約定につながるロジックが含まれていたため、その点を改善いたしました。
具体的な修正内容は、下記の通りです。
旧バージョン(Pips Beggar v1.01)
約定拒否された後、0.1秒待機し、注文をリトライ(再試行)する。
↓
新規バージョン(Pips Beggar v1.02)
約定拒否された後は1秒待機し、次の注文機会を待つ。
今回の修正により、トレード回数は若干減る可能性がありますが、slippage(パラメータ)を超える不利約定はほとんど発生しなくなります。
基本的なロジックに変更はございません。
尚、本バージョンから、ゲムトレード以外のブローカーに、正式に対応しました。
【バージョンアップ情報(Pips Beggar v1.02→Pips Beggar v2.00)】
・売りと買いのエントリーの頻度が同程度となるように、ロジックを微調整しました。
・パラメータ設定(strictTrendPrediction)により、ポジションを厳選することが可能となりました。
【FAQ】
Q1. フォワード口座とリアル口座で結果が異なりますが、なぜでしょうか?
A1. 下記の要因が複合的に影響することにより、フォワード口座とリアル口座で結果が異なる場合があります。
・一般に、デモ口座とリアル口座で配信されるレートが異なります
・各コンピュータの通信環境や処理能力はそれぞれ違います
・フォワード用の口座は、デモ口座であり、市場状況やご注文状況に影響されません。例えば、市場にて大量に注文が入っている通貨ペアにて、注文が入りづらいといったような状況はデモ口座では起こりにくいです。
(↑以上が作者さんの説明です↑)
ということで、『Pips Beggar v2.00』は悪いEAではないのですが、評価がちょっと難しいEAです。
バックテスト・フォワードテストに対して、リアルトレードとの相関性はあまり期待しすぎないほうが良いです。
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